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Point

6.手指衛生の方法


ポイント:

手指衛生の方法には、手洗いと手指消毒があります。
具体的には1)石けんでの適切な手洗い、2)手洗い用消毒薬での手洗いによる手指消毒、3)速乾性手指消毒薬での手指消毒、の3つの方法などがあります。


■石けんでの適切な手洗い

普通の石けんと流水で手を洗うことでも、20秒間かけて念入りに行えば、多くの場合、十分な手指の衛生* を確保できるといわれています。手のひらの表面にある微生物のほとんどを石けんの洗浄力で流水の中に洗い流してしまえるからです。薬用液体石けん(消毒成分が少し配合されている液体石けん)を用いると、さらに衛生的です。


ただし、一般の人が普段の手洗いをする場合は、ほんの数秒であることが多いと思われます。それでは、在宅ケアのための手指衛生としては不十分といえます。20秒の手洗いには、かなり長い時間をかけて念入りに手を洗うという実感が伴います。

在宅ケアスタッフは、少なくとも一度は時計を見ながら20秒間手を洗う練習をすることで、適切な手洗いの実感を体験しておくことが望まれます。


また、手の同じところばかり洗っていても、洗い残しの部分ができてしまいます。 実例集にあるような手順※1で、まんべんなく洗う必要があります。実例集の図は液体石けんの例ですが、固形石けんを使用する場合も同様です。


繰り返し使用される手拭きタオルには多数の細菌が存在します。特に長時間湿っている場合には、そこで細菌が増殖しています。つまり、せっかく手を洗っても、そのような手拭きタオルを用いると、また手が汚染されてしまいます。

それらの細菌は、通常ではあまり問題となりませんが、医療処置を受ける在宅療養者にとっては問題となりえます。ですから処置の前に手洗いをしたときには、ペーパータオルやティッシュペーパーなどを用いることが必要です。


なお、在宅療養者や在宅ケアスタッフであっても、食事の前など、一般と同様に行う普段の手洗い**においては、これほど念入りな手洗いをする必要があるわけではありません。


【専門用語】* 衛生的手洗い ** 社会的手洗い(社交的手洗い、日常的手洗いともいう)
【医療従事者のためのリンク】衛生的手洗い  手洗い概説
【実例集の手指衛生手順】
※1:石けんでの念入りな手洗いと手洗い用消毒薬(スクラブ剤)での手洗い方法


■手洗い用消毒薬での手洗いによる手指消毒

手洗い用消毒薬と流水で手を洗えば、消毒薬の効果により、石けんでの手洗いよりもさらに衛生的になります。

とはいえこの場合も、20秒程度の時間をかけて念入りに行うべきです。なぜなら、消毒薬が効果を発揮するには、ある程度の時間が必要となるからです。また実例集にあるような手順※1でまんべんなく洗い、ペーパータオルなどで乾かす必要があります。

この場合に用いる手洗い用消毒薬の代表として、クロルへキシジン配合スクラブ剤とポビドンヨード配合スクラブ剤があります。


【医療従事者のためのリンク】衛生的手洗い  ポビドンヨード クロルへキシジン


■速乾性手指消毒薬での手指消毒

アルコールを基剤とした速乾性手指消毒薬を、十分に手にすりこむことで、手指の消毒ができます。

この方法は、1)や2)のように洗面所などで水道を使う必要がなく、ベッドサイドでも手軽に行うことができ、ペーパータオルなども不要なので、病院でも最近は特に薦められている方法です。

ただし、手に目に見えるほどの汚れがついている際、特に血液などがついている場合には、この方法では不十分といえます。したがって、手に汚れが見える場合には、1)または2)のように流水を使って手を洗わなければなりません。

。また、在宅療養者が特殊な感染症にかかっている場合には、速乾性手指消毒薬が効かない場合もありますので、その場合も1)または2)を行う必要があります。

速乾性手指消毒薬を使う場合も、実例集にあるような手順※2でまんべんなくすり込む必要があります。


【医療従事者のためのリンク】衛生的手洗い アルコールを基剤とする消毒薬
【実例集の手指衛生手順】
※1:石けんでの念入りな手洗いと手洗い用消毒薬(スクラブ剤)での手洗い方法
※2:速乾性手指消毒薬の使い方(目に見える汚れがない場合のみ)



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